2025年05月19日
読書に対する怪しい執着、そしてウォーレン・バフェット
ソン・リュンス
ウォーレン・バフェットは読書家として有名だ。彼の「私はオフィスに座って、一日中読書をしているだけです」という発言を引用し、知的成長や投資の成功のためには無条件に本を多読すべきだと強要するかのように主張する人もかなり多い(そして奇妙なことに、彼らは財テク本を執筆した著者である確率が高い)。実際、それが主張なのかガスライティングなのか、区別がつかないケースも多い。
もちろん、AIが学習のために高品質なデータセットを利用するように、人間が学習するためには本のような情報媒体が不可欠だ。読書そのものに反対しているわけではない。ただ、賢明な判断を下し、富を築くためには狂ったように本を読まなければならないという主張に対して、特にウォーレン・バフェットの遠い親戚でさえないにもかかわらず、太平洋を越えた韓国で彼の名前を売り物にしている人々に対して疑問を抱いているだけだ。
ウォーレン・バフェットが自他共に認める多読家であることは事実だ。しかし、あなたが「バークシャー・ハサウェイ2」の会長にでもなるような人物でない限り、バフェットが現在どのように帝国を経営しているかよりも、いかにして帝国へと成長させたかについて、より深く知る必要があるだろう。
2005年、ある博士課程の学生が「戦略的人的ネットワーク(SPNs)はいかにして成功し得るか? 共通の目標に向かって進む社会的ネットワークの原因と性格に関する探求」という、いささか重苦しいタイトルの論文で、ウォーレン・バフェットの人的ネットワークを逐一整理したことがある。
論文の付録を開いてみると、友人、隣人、投資家、取締役、CEO、ゴルフやブリッジのパートナー、政治家など、バフェットが交流した人々の記録が延々と出てくる。まるでこの人物がしたことといえば、友人とおしゃべりをし、ブリッジを楽しみ、ホワイトハウスに遊びに行ったことしかないように見えるほどだ。もちろん、それが全てではない。しかし、いくつかの事例を挙げるだけでも、読書家バフェットは本の中だけに留まっていた人物ではなかったことがわかる。彼は人々と交流することにも、現実世界に飛び込むことにも、凄まじいエネルギーを注いでいたのだ。
「バフェットが築き上げた膨大なネットワークは、その旅路において莫大な資産であった。バフェットは独創的な思考の持ち主だが、テレビ局の買収可能性を探る中でトム・マーフィーと対話し、共同投資についてローレンス・ティッシュと意見を交換し、保険に関してジャック・バーンと語り合った経験は、間違いなく助けになったはずだ。『バフェットにとって友人のネットワークは非常に重要な資産でした』と、仲介人のヘイズは語っている」 — Of Permanent Value: The Story of Warren Buffett
本稿は「Enter the Labyrinth」のFrederik Gieschenが執筆した記事を基に作成されている。彼が詳細に記述したバフェットのネットワーキングに関する数々の具体的な事例を確認したい場合は、以下のリンクからアクセスできる。
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