2025年05月17日
モデルポートフォリオのアップデート
ソン・リュンス
モデルポートフォリオのトータルリターンは82.1%となり、前回のアップデートに比べて小幅に上昇した。前回のアップデートで指摘したように、トランプ氏の威嚇は続いており、関税猶予は一時的なものであるため、 通商政策リスクは先送りされただけで、完全に排除されたわけではないと見られる。ただし、トランプ大統領の発言による市場への影響力自体は低下している。
米国や欧州の一部のポートフォリオマネージャーたちは、M6(Apple、Alphabet、Amazon、Meta、Microsoft、Nvidia)は「クラウデッド・トレード(混み合った取引)」になっており、有意義な業績改善が見られない限り、高まった株価プレミアムを正当化するのは難しいと主張している。Appleを除くM6は依然としてAIの恩恵を受けて成長しているものの、成長率自体はピークを打って鈍化しているのが事実だ。しかし、AppleはAI開発において完全に出遅れている様子を見せており、株価は容易に回復できていない。
一般的に使われるM7の代わりにM6という言葉を使用する理由は、テスラ(TSLA)がどの指標で比較しても上記の企業群とは釣り合わないためだ。テスラは、伝統的な自動車企業に比べてソフトウェアに強みを持つ自動車メーカー程度に見るのが正しい。テスラの強気株主たちが愛してやまない完全自動運転サービスやヒューマノイドロボットは、「実際に発売」されてから改めて議論するのが妥当だ。
前回のアップデートで注目銘柄として選定した理由を詳細に説明した銘柄を、モデルポートフォリオに新規に組み入れた。わずか数日で株価が10%程度上昇したが、高い期待収益に見合うだけの変動性を甘受しなければならない企業であるため、長期的な成果に大きな影響を与えるものではない。組み入れを決定した理由は、以下でより詳細に説明する。
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