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2025年02月19日

「TQQQ」と「SOXL」、韓国で最も人気のあるレバレッジETF——長期投資が推奨されない理由

ペ・ソンウ

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恐怖で売る時代は終わった、恐れを知らぬ追加購入


韓国の投資家の間で、レバレッジETFは常に注目の的です。
特に「TQQQ」と「SOXL」はその代表例で、市場が下落したとなれば、誰もがこぞって買いに走る傾向がありました。

韓国の個人投資家、今月初めの暴落相場で「ハイテク株ETF」を大量買い
韓国の個人投資家、今月初めの暴落相場でハイテク株ETFを大量買い。市場の反発を狙った押し目買い。
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こうした現象は、社会の変化と密接に関連しています。不動産価格の高騰、相対的に少ない初期資本、株式投資へのアクセスの向上……。多くの人々が、短期間で高い収益を期待できる投資商品に目を向けているのです。

今回は、TQQQとSOXLについて掘り下げることで、これら2つのETFを比較してみました。


TQQQとSOXLについて知ろう

TQQQのポートフォリオ、MarketWatch
TQQQのポートフォリオ、MarketWatch

TQQQ (ProShares UltraPro QQQ)

  • 上場日: 2010年2月11日
  • 連動指数: ナスダック100、日次収益率の3倍に連動
  • 運用報酬(年): 0.84%
  • 配当利回り(年): 0.73%

  • 情報技術 28.23%
  • 消費者サービス(一般消費財) 8.39%
  • 生活必需品 3.60%
  • ヘルスケア 2.30%
  • 資本財 2.20%
  • 未分類 1.46%
  • 通信サービス 0.79%
  • 素材 0.74%
  • 公益事業 0.39%
  • 石油・ガス 0.27%
SOXLのポートフォリオ、MarketWatch
SOXLのポートフォリオ、MarketWatch

SOXL (Direxion Daily Semiconductor Bull 3X Shares)

  • 上場日: 2010年3月11日
  • 連動指数: フィラデルフィア半導体株指数、日次収益率の3倍に連動
  • 運用報酬(年): 0.72%
  • 配当利回り(年): 0.83%

  • 情報技術 65%
  • 資本財 0.53%
  • 未分類 0.46%

TQQQとSOXLの比較 - なぜ似たような動きをするのか?

TQQQとSOXLの株価チャート、TradingView
TQQQとSOXLの株価チャート、TradingView

TQQQとSOXLのチャートが類似したパターンを示す理由は、両ETFともにハイテク株に集中投資しているためです。

SOXLが当初から連動を目指す指数は半導体指数であり、TQQQが連動するナスダックもまた、数多くのハイテク企業が上場していることで有名な取引市場です。
市場環境もまた、似たような動きを生み出す理由の一つでした。TQQQが上場した時期から、すでにアップルは凄まじい勢いで時価総額1位の座に向かって突き進んでおり、

本格的にTQQQとSOXLが似たような動きを見せ始めた2012年、最も優れたパフォーマンスを示した上位10社は次の通りです:アップル、エクソンモービル、マイクロソフト、IBM、シェブロン、ゼネラル・エレクトリック、アルファベット、ウォルマート、バークシャー・ハサウェイ、AT&T

これら企業のほぼ半数が、ナスダックに上場しているハイテク企業でした。

現在に至っても、ナスダック100に名を連ねる上位企業は、アップル、エヌビディア、マイクロソフト、アマゾン、アルファベット、メタ……といった顔ぶれです。
ナスダック上場企業の多くがハイテク株で構成され、半導体が依然として現代技術の主流の一つとして位置づけられている状況は、両ETFが似たような動きを見せる理由であると同時に、投資家にどちらへ投資すべきか悩ませる要因にもなっています。

結論から申し上げますと、
SOXLの方がリスクも大きく、リターンも大きいでしょう。
しかし……

心配なく長期投資するなら「こんなETF」が良い? TQQQとSOXLが長期投資として魅力的ではない理由

レバレッジETFの底値に対する高値だけを見て、収益率に目がくらみ長期間保有することは、構造的に損をする行為です。

レバレッジETFは日々の収益率の3倍に連動する仕組みであるため、長期保有した場合、期待した収益率と実際の収益率との間に乖離が生じる可能性が高いためです。これをレバレッジの乖離(Decay Effect)と呼びます。

レバレッジETFの構造的問題:乖離率

レバレッジETFは1日単位で2〜3倍の値動きを目指すものであり、長期的に2〜3倍の収益率をもたらす商品ではないからです。

毎日一定の倍率で調整されることの何が問題なのでしょうか?

基礎指数が今日10%上昇し、明日10%下落した場合を例に挙げて説明します。

  • 基礎指数:100 → 110 → 100
  • 3倍レバレッジETF(TQQQ、SOXLなど):100 → 130 → 91

基礎指数は当初と同じ100に戻りましたが、レバレッジETFでは損失が発生しています。原資産を3倍の倍率で保有しているのではなく、3倍の倍率で毎日売買を繰り返していると考えると分かりやすいでしょう。

このため、レバレッジETFは長期投資には適していません。

長期投資、ボラティリティを抑えたETFはいかがですか?

もしハイテク株や半導体セクターに投資したいものの、構造的な問題が気になる場合は、次のようなETFを検討することができます。

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