2024年06月12日
米国株の取引時間:サマータイムとは?時間外取引の方法は?
ペ・ソンウ
Googleなどで「米国株 取引時間」と検索された方は、おそらく米国株取引に興味を持ち、いつ取引できるのか知りたいと思っている方、あるいはこれまで国内株を熱心に取引していたものの、これからは米国株投資家になりたいと考えている方でしょう。
数年前のテスラブームを皮切りに、米国株への関心はすでに高まっており、制度的な特徴や市場の特性から、国内株から米国株へ移行したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
今回はそのような方々のために、そして株式投資初心者の方にも分かりやすく、米国株の取引開始時間やサマータイム、プレマーケット、休場日など、これから始める投資家なら必ず知っておくべき情報について解説します。
米国株の取引開始時間 - 日本時間では?
取引開始のご案内は、各証券会社の案内ページに詳しく記載されています。
米国株の取引時間は、日本時間で午後11時30分から翌日午前6時までとなっており、米国と日本の時差のため、午前9時に始まる国内株式市場とは異なり、深夜に取引が始まることになります。
ところで、国内株式の時間帯とは異なる点が一つあります。取引時間の下に括弧書きで記されている「サマータイム」です。
サマータイム(Summer Time)はなぜあるのか? - サマータイムの意味と時間
「あれ?時間通りに出勤したのに遅刻?」
サマータイム、すなわち日光節約時間(Daylight Saving Time)とは、夏季に国の標準時を1時間進めて使用する制度のことを指します。
サマータイムは、ロウソクを節約するために始まったという説があります。
夏は日が早く昇り日照時間が長いため、早起きすればその分日光を活用できるのではないかという、第6代ペンシルベニア州行政委員会委員長「ベンジャミン・フランクリン」の提案だと言われています。
見覚えのある顔ですか?そうです、100ドル紙幣に印刷されているあの人物です。
実はこれ、ベンジャミン・フランクリンが提案したものではありません。
ベンジャミン・フランクリンは17世紀後半に日光を浪費していると言及しただけであり、1907年にウィリアム・ウィレットが経済的・健康的理由から議会に法案を提出したものの否決され、1916年に第一次世界大戦中のドイツで経済的な理由から施行され始めました。その後、オーストリア、イギリス、デンマークなど欧州諸国で使用され始め、広まっていったのです。
ところで、無駄になる日光はそれほど重要なのでしょうか?
時計を早めるのを忘れたら会社に遅刻してしまうような、時代遅れとも思えるこの文化は、なぜなくならないのでしょうか?
実際、2022年に米上院が「Sunshine Protection Act」を可決し、サマータイムを恒久化しようと提案しましたが、否決されたそうです。近いうちに廃止される可能性もありますが、様々なロビー活動などを理由に、まだ廃止されていないようです。
それで、米国のサマータイムはいつ?
2024年の米国サマータイムは、日本時間で3月10日(日)から11月3日(日)までです。
2023年は3月12日から11月5日まででしたが、暦のずれにより少しずつ違いが生じるようです。
まとめると、11月3日までは午後10時30分から翌朝5時まで、
11月3日を過ぎると、午後11時30分から翌朝6時までが、日本から米国株を取引できる時間となります。
プレマーケット、アフターマーケットの時間
午後10時を過ぎると疲れを感じ、午前6時前には目が覚めにくいですよね?
そのため、米国株式市場には正規取引時間の前に開かれるプレマーケット(pre-market)と、正規取引時間の後に開かれるアフターマーケット(after-market)があります。
プレマーケットは日本時間基準で、午後6時から夜11時30分まで
アフターマーケットは日本時間基準で、午前6時から午前8時まで
プレマーケットとアフターマーケットも、サマータイム期間中(2024年基準で3月10日〜11月3日)は1時間ずつ早めて考えれば良いでしょう。
米国株がビットコインのように24時間取引ではない理由
ビットコインを一度でも取引したことのある方ならご存知でしょう。
暗号資産取引所は、開始や終了、休場などがなく、すべて24時間稼働しているという点です。
なぜ株式ではそれができないのでしょうか?
実は可能です。
米国の代替取引システム(ATS)の一つであるブルーオーシャン(Blue Ocean)が、米国証券取引委員会(SEC)と金融取引業規制機構(FINRA)から夜間取引の承認を受け、これを韓国の証券会社にサービス提供しているためです。これを「日中取引サービス」と呼び、現在ほとんどの取引所がこのサービスを提供しています。
日中取引サービスを活用すれば、午前10時から午後6時まで取引が可能です。
プレマーケットとアフターマーケットの時間まで活用すれば、事実上24時間取引が可能になるわけです。
しかし、いくつか問題点があるため、注意が必要です。
日中取引の問題点1 - 一斉にシステムダウンする可能性
上述したように、日中取引は代替取引システム(ATS)が夜間取引の承認を受けたことで提供されるサービスです。
米国証券取引委員会(SEC)や金融取引業規制機構(FINRA)の承認が必要であるため、当該サービスを提供する米国の代替取引システムは多くありません。そのため、数多くの韓国証券会社にサービスを提供しているこの取引所にシステム上の問題が発生すれば、サービスを受けているすべての証券会社の日中取引機能が停止することになります。
実際に2024年4月頃、すべての証券会社の米国株日中取引サービスが中断されたことがあります。
日中取引の問題点2 - 注文が約定しない可能性も?
「あ、確かに買ったはずなのに買えてない!」
基本的に注文が約定するためには、自分が売った価格と数量に合わせて誰かが買うか、誰かが提示した価格で売ってくれなければ買うことができません。しかし、日中取引は正規市場ではないため、こうした参加者が不在なのです。
私たちの日中取引は、流動性プロバイダー(LP)が双方向の気配値を提示してくれるため、初めて円滑な取引が成立するのです。
しかし、流動性プロバイダーも正規市場をそのまま再現できるほど完璧ではないため、結局のところ流動性不足により注文が約定しない可能性があるということです。
米国株を始めようとして、その方法を学ぼうとしただけなのに、すでに頭が痛くなっている方々、
ある程度は知っているが、もう少し深く学び、資産を増やしたい方、
知識は十分にあるが、変化の激しいニュースを追うのが面倒な方
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