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2024年03月06日

メモリ半導体、SKハイニックスが正解である理由

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ソン・リュンス

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半導体投資は人々が考えるよりも単純だ。市況の変動が相対的に少なく、需要が増加しており、将来的にも需要が増加する可能性が高い半導体企業に投資するのが明確な正解だと言える。例えば、今年だけで70%以上上昇したNVIDIAがある。

そのため、メモリ半導体への投資においてSKハイニックスが正解である理由を説明する前に、あえてメモリ半導体セクターに投資しようとする投資家には、他の選択肢を探すよう助言したい。なぜなら、シクリカルな半導体産業の中でも最も市況の変動幅が大きいコモディティ(汎用)半導体がメモリ半導体であり、AI専用と謳われるHBMも結局は同様の道をたどる確率が高いからだ。

しかし、現時点で見ると、AI半導体に搭載されるHBM(High Bandwidth Memory)への強力な需要により、メモリ市況、特にDRAMが反発することは明確に見える。HBMの需要上昇によりDRAM全体が反発するロジックについては、まず1番と2番を扱った後に説明する。

  1. サムスン電子は除外。サムスン電子のHBMに対する戦略的判断ミスやメモリ技術のリーダーシップが崩れているか否かという議論はさておき、同社は純粋なメモリ半導体プレーヤーにはなり得ないため除外する。2023年の売上高258兆9400億ウォンのうち、メモリ半導体が占める売上は44兆1300億ウォンで、全体の約6分の1の水準に過ぎないため、サムスン電子への投資は適切なプレーとは言えない。
    サムスン電子はIntelのような半導体IDM(垂直統合型デバイスメーカー)と見なすにも曖昧だが、それは巨大なMX事業部が存在するためだ。したがって、メモリ半導体の反発を狙って投資するのに、サムスン電子は適切な企業ではない。このため、私はサムスン電子をモバイル、メモリ、ファウンドリの計3つの事業部に分社化すべきだと考えているが、イ・ジェヨン会長の立場はそうではないだろうから、論外とする。
  2. Micron:唯一の対案。
    Micronは米国の純粋なメモリ半導体企業であり、DRAMとNANDを生産している。事実上、SKハイニックスの唯一の代替材と言える。しかし、メモリ半導体で最も高付加価値と言えるHBM市場でのシェアは10%に過ぎない。SKハイニックスは50%程度である。HBM3以上になるとシェアの格差はさらに広がる(公式な統計は見つからなかった)。
    また、EUV露光装置を利用した生産経験がまだない。もちろん5兆ウォンほどの金額を投資して日本と台湾の工場にEUVを適用した工程を準備しているが、サムスン電子とSKハイニックスがEUVを先行適用してきただけに、EUV適用時点での原価競争力で小幅に遅れをとる可能性が高いと見ている。

メモリはすべての半導体の中で商品(原材料)に最も近い。度重なるM&Aと3社による寡占体制にもかかわらず、メモリは多額の設備投資が必要な製品であり、既存メーカーがより多くの費用を支出すればいつでも増産できるため、依然として好況と不況のサイクルを経る。メモリは原材料と同様に、設備投資を増やしてから供給を増やすことができ、供給を急激に増やせば供給過剰につながる可能性がある。そして原材料と同様に、メモリにもいくつかの種類がある。

さて、文脈を理解すべき時が来た。メモリメーカーは記録的な低迷期から抜け出したばかりで、最近になってようやくマイナスのキャッシュフローから脱却したため、総設備投資予算に制約がある。彼らは創出した現金の大部分をHBMの容量確保に回し、DRAMとNANDの供給増加を低く抑えるだろう。これはメモリメーカーにとって最も良いシナリオだ。

HBMはそれ自体だけでメモリ半導体メーカーに途方もない好況をもたらすが、設備投資費がかさむHBMによってDRAMとNANDへの設備投資が減り、需要の増加傾向に対してメモリ半導体のビット成長率(bit growth)が不足するだろう。したがって、数年以内に新たなサイクルの最高値を記録するはずであり、この場合、先頭走者であるSKハイニックスに賭けるのが合理的だと考える。韓国に本社を置いているが、Micronに比べて割安な価格で取引されているからだ(P/E倍率基準)。

メモリ半導体に投資することに決めたなら、正解はSKハイニックスだ。

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