2025年05月15日
マイクロソフトのリストラ:AIに仕事を奪われる開発者たちとSaaSの未来
ソン・リュンス
米国の業務ソフトウェアおよびクラウドコンピューティングプロバイダーであるマイクロソフト(MSFT)は最近、全部門を対象とした大規模なリストラを発表した。マイクロソフトは、同社の売上成長は依然として強力であり利益率も良好だが、到来するAI時代に先手を打って対応し、会社が目指す方向性と整合した人材政策をとるためにリストラが必要だと説明した。全従業員数の約3%に満たない6,000人余りを解雇する計画だが、その相当数はワシントン州シアトル市に位置する本社従業員が対象であると把握されている。
米国企業は戦略的必要性に応じて人員整理を行うため、業績が良い状況でリストラが行われるという事実自体は驚くべきことではない。むしろ業績が良い時にリストラを行ってこそ、核心人材への報酬を強化し、成長戦略と整合した組織へと生まれ変わる確率を高められる。業績が折れる状況では核心人材への報酬を強化する余力もない上、これを理由にリストラを発表すれば、転職が相対的に容易な核心人材から去っていくためである。韓国では従業員が重大な過失を犯さない限り解雇が不可能に近いため、会社の事業が非常に厳しくなった状況に至って初めてリストラが行われ、これは核心人材の離脱を引き起こし、事業のターンアラウンドをさらに難しくする。筆者は、企業が解雇を自由に行えるようにする一方で雇用保険の保障金額を増やしてこそ、労働市場が効率的に動き、企業の競争力が高まると考えている。固着化した正規職の階級化によって形成された硬直的な労働市場は、政府の役割を企業に押し付けたことで生じた失策である。
マイクロソフトは到来するAI時代に備えるため、GPUなどのインフラ投資を莫大な水準で維持しており、急激に上昇するコストを管理するためにすべての予算をゼロベースで再検討し、優先順位を選定すると明らかにした。
ニュースレター
オリジナルコンテンツ、ニュースレター、特別イベントに関する最新情報をいち早くお届けします。