2023年02月05日
ダウ工業株30種平均、最下位に転落
ソン・リュンス
メタ・プラットフォームズ(Meta)は、今週行われた決算発表において、予想を上回る320億ドル超の売上高(営業利益は予想未達)、400億ドル規模の自社株買い、そしてより効率的な運営方針を強調し、ナスダックの上昇を牽引した。
これは、スナップチャット、期待外れの決算を発表した理由:AIで触れたスナップ(SNAP)の株価が決算発表後に急落したのとは、対照的な動きである。
メタの予想を上回る売上高と株主還元を重視した運営方針の発表は、ナスダック指数を押し上げるのに十分であり、今週は概ね投資家に好意的な金融環境が醸成されたと言える。
もちろん、メタの従業員からは「あれだけの人員を削減しておきながら、ウォール街に金を貢ぐのか」という声も上がっているが、誰よりも株主を優先する米国企業らしい動きと言えるだろう。
ナスダック指数は+3.35%と主要4指数を牽引するかと思われたが、中小型株中心のラッセル2000指数が+3.92%と最も大きく上昇し、一週間を終えた。
S&P 500指数は+1.63%と中程度のパフォーマンスを記録したが、ダウ工業株30種平均は主要4指数の中で唯一マイナスとなる-0.17%で今週を終えた。
昨年、ダウ工業株30種平均が唯一堅調な動きを見せていたのとは対照的に、今年に入ってからは独り負けの様相を呈している。
年初来(YTD)でナスダック指数が15%、S&P 500指数が7.8%上昇している間、ダウはわずか2.3%の上昇にとどまっている。
中国の経済再開(リオープン)政策とは裏腹に、エネルギー(-5.75%)は原油価格と共に大幅なマイナスを記録した。また、昨年善戦した公益事業(-1.45%)、ヘルスケア(-0.11%)、生活必需品(+0.74%)は芳しくない新年を迎えており、今週もその傾向が続いた。
一方、昨年散々なパフォーマンスだった代表格である通信サービス(+5.21%)は、今週も最も良い成績を収めている。また、情報技術(+3.72%)、一般消費財(+2.33%)も好調であった。
今年に入り+21.2%の上昇を見せている通信サービスセクターを見ると、市場は依然として割安な銘柄を物色して買い上げているだけであり、新たな主導株を形成しているわけではないことが分かる。
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