AWARE オリジナル

2025年02月25日

NVIDIAの決算発表を控え、不確実性とどう向き合うか

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ソン・リュンス

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AI需要に対する疑念、そして議論の応酬

マイクロソフトがAIデータセンターの賃貸契約をキャンセル、アナリストが指摘
TDコーウェンによると、マイクロソフトは米国のデータセンター容量に関する一部の賃貸契約をキャンセルした。これにより、同社が長期的に必要とする以上のAIコンピューティング容量を確保しているのではないかという、より広範な懸念が生じている。
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Bloomberg - Ryan Vlastelica

TDコーウェンのあるアナリストが複数のチャネルを通じて確認したところによると、マイクロソフトは建設予定だった数カ所のAIデータセンターの賃貸契約を破棄したという。キャンセルが確定した地域は、米国アリゾナ州など、AIコンピューティング需要が供給に対して不足している場所が中心だという。

同アナリストは、サティア・ナデラCEOがAWAREオリジナル記事「Google Cloudの決算ミス、GPUにさらに投資すべき理由」でも言及していたジェボンズのパラドックスを根拠に、「今年800億ドルに達するCAPEX(設備投資)を計画通り履行すると明らかにしたこととは相反する動きだ」とし、「中国DeepSeekの新規モデル発売以降に増加したAIコンピューティング需要は、既存モデルを稼働させる最中にDeepSeekのモデルも同時に稼働させたことで発生した一時的な超過需要に過ぎない」との見解を堅持した。

マイクロソフトは公式発表を通じて「我々は戦略的に特定地域のインフラを調整することはあるが、引き続きすべての地域で力強い成長を続けていく」とし、「顧客の強い需要を満たすため、今年800億ドル規模で予定している設備投資は順調に進んでいる」と明らかにした。

みずほ証券のアナリスト、ジョーダン・クライン氏は、TDコーウェンのアナリストのコメントに対し、「私には単なる日常的な運営プロセスの一部に見える」とし、「年間800億ドルを設備投資に費やす巨大企業は、必要に応じてデータセンターの賃貸契約を調整するものであり、キャンセルされた契約のほとんどは正式に締結されたものでさえなかった」と付け加えた。


株価が下落しているから悪いニュースが目立つのか、それとも悪いニュースのせいで株価が下落しているのかは分からない。明らかなのは、昨年上昇相場を主導してきたビッグテックやAI関連株の株価が下落傾向にあるという点だ。AIソフトウェア銘柄として知られるパランティア(PLTR)の下落率は、過去5日間で24%に達した。

適切なタイミングで訪れた調整

筆者は、こうした議論や株価の下落傾向は、市場参加者が冷静な評価を下す過程で発生する通常の調整だと考えている。AI関連株や恩恵銘柄として挙げられる一部の企業は、どう見てもAIとはあまり関係がないか恩恵を受けられないにもかかわらず、あるいは技術的な差別化や競争力がないにもかかわらず、凄まじい株価上昇が起きていたのが事実だからだ。

米国時間2月27日、AIインフラの代表格であるNVIDIAの決算発表を控え、高まった緊張感と不確実性を払拭するために現れた調整のようにも見える。NVIDIAの業績が良いことは既定路線だが、経営陣が語る今後の市場状況に関するコメントに注目が集まると予想される。

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